椿屋化粧堂奇譚-目も眩むほど真っ赤な嘘-

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空想レトロミステリーシリーズ壱丿話
「ファーレンハイトの審判」、「紅葉」のディレクターが送る新たなミステリー譚

【ストーリー】
震災復興から早数十年、文明開花に勤しむ大栄時代の日本、東京。

銀地町の一等地には、煌びやかな召物や奢侈品を取り扱う店が軒を連ねていた。
華やかなメイン通りの外れに小さく店を構えるのは、「椿屋化粧堂」という江戸時代から続く
老舗の化粧品店である。今の店主は椿屋小町といって、先代の一人娘である。

先代が病気を患い、25歳にして、看板娘から若店主になったのだが、これがまた曲者だった。
その日、夕暮れ時に店の戸を叩いた客は、若い女。見たところ20歳前半。
流行りの洋服に身を包んだ華奢な体からは、ほのかに香水の香りがする。

女が見せてきたのは、丁寧な字で書かれた手紙だった。
目立つ場所に、唇の跡がついている。

「あなたに、この唇の持ち主を探すお手伝いをしてほしいの」
「………なんですって?」

こうして二人の奇妙な探偵譚は、静かに始まった。

難易度:★★★★☆☆☆
所要時間:60分~90分
※Web接続が可能な端末・ハサミを使用します
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